「何故生きているのだろう。何故生きていなければならないのだろう。」
そういう想いを完全に忘れて生きることはできない。生きているということは,つらいこと。寂しいこと。けれど,命が尽きる日まで生き続けることが生まれてきた者の宿命だから,そんな側面にはできるだけ目をつぶる。
人の命はあっけない。人の意識もあっけない。
意思を遂げる準備をする暇もなく,精神の糸が繋がらなくなってしまった友のことを,よく思い出す。彼女が愛したもの,彼女が望んでいたこと,よく知っていたのに,他人の私に救えたものはほんの一欠片。私がどれだけ残された一欠片を生かし続け愛し続けたとしても,二度と彼女に会えることはない。
彼女の想いはいまどこに?
あなたに見せたかったな。今日の私を。