六月の雪

緋色は雪の涙なり

Learn as if you will live forever, Live as if you will die tomorrow.
 
 
  

銀河英雄伝説外伝〈2〉ユリアンのイゼルローン日記

 銀英伝を通して読んだのはもう3〜4年前のことだ。登場人物や、このときイゼルローンがどういった背景を持っていたか思い出せるだろうか。少々不安に思いながら紐解いたのだが、全くの杞憂であった。
 イゼルローンへ引っ越すことが決まった日にユリアンは日記をつけることにする。ヤン提督を心から尊敬しつつ志高らかにヤン艦隊の癖のある面々と過ごすユリアンの類い希な日々が几帳面に詳しく描かれており、まるで透明人間になってユリアンの傍らに立ちイゼルローンの日々を見ているかのような気がするほどだ。登場人物たちをユリアンの筆により目の当たりに出来るのだから、彼らを思い出せるかどうかなんて心配は必要ない。
 捕虜交換とキルヒアイス上級大将との束の間の出会い、表向き捕虜を連れてのハイネセンへの旅。グリーンヒル大将によるクーデター、ヤン艦隊への鎮圧命令で終わる。銀英伝唯一帝国と同盟で戦火が交えられなかったイゼルローンの日々をユリアンの目を通して再確認する外伝であった。これを読んだからには銀英伝の2巻あたりを読みたくて読みたくて仕方がないのだが、外伝を読み進みたいと思う。
 

 
 秋は常に銀英伝と共にある。
 
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