六月の雪

緋色は雪の涙なり

Learn as if you will live forever, Live as if you will die tomorrow.
 
 
  

銀河英雄伝説外伝〈3〉千億の星、千億の光

 後の日の英雄達、主にラインハルト、同盟側ではシェーンコップの若き日の物語。
 ラインハルトは18歳で上官はグリンメルスハウゼン、同じ部隊に元同盟軍「薔薇の騎士」連隊長リューネブルク。ヴァンフリート4=2へ赴きそこに駐屯していた同盟軍「薔薇の騎士」を含む少数の補給部隊と白兵戦を展開する。副連隊長であったシェーンコップとキルヒアイスは束の間の死闘を繰り広げるが混乱のうちに互いに名乗ることもかなわない。
 その後のラインハルトとリューネブルクの確執、静かにラインハルトを見込むグリンメルスハウゼン、キルヒアイスのひとときの帰省やリューネブルク夫妻の生活が描かれた後に、戦場はイゼルローンへ。ロイエンタールとミッタマイヤーもそこで頭角を現す。ヤンは27歳の大佐でグリーンヒル大将のもとで勤務。一応評価すべき戦略を立てるが態度が悪かったためグリーンヒル大将の顰蹙を買う。本格的に評価されるにはあと1年を待たなければならない。そんな時代の各々のあれこれ。
 後に活躍する人々のそれ以前の話だが、相変わらず戦闘場面が面白く目を離せない。視点が大きくて戦局を掴みやすいし、人物の魅力を語りながら戦闘状況が視覚的に見える。戦闘場面が苦手な私がこれだけ戦闘場面を楽しめるのだから銀英伝は凄い。というか、田中芳樹は凄い。

 
 
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