六月の雪

緋色は雪の涙なり

Learn as if you will live forever, Live as if you will die tomorrow.
 
 
  

ステレオタイプにはほのぼのしない

 先日見かけたニュース番組。
 「命の大切さを教えるために」と幼児にカブトムシを配っている様子が,如何にも素晴らしいことであるかのように報道されていた。

 「命の大切さ」ってそうやってお仕着せで学べるものなのだろうか。生きていく日々の経験の中から拾っていくものではないのか?
 一人一人感性が違い学び方も違う。カブトムシに全く興味のない子もいれば,死んでも何も思わない子や気づかない子もいるだろう。そもそも「命の大切さ」に敏感な子供はそんなことされなくても日々の生活や絵本などから十分にそれを知っているだろうし,そうではない子は,自分で苦労して捕まえた虫ではない故,殺しても「死んじゃった」で終わるかもしれない。子供というのはだいたい残酷なものだし,カブトムシがひたすら可哀相だった。カブトムシにそんな仕打ちをする大人がまず命の大切さを学べよ。

 また,テレビは「カブトムシは子供のヒーロー,子供たちは歓声を上げて」などと決まり文句を発していたが,そんな感情の高ぶりを見せている子供は一人も写っていなかった。さすが,お決まりのイメージを押し付ける"マス"メディア。

shower cloud