本の記録(2020-05)
長くて長くて長かった『本好きの下剋上』をついに第五部の完結まで読み終えたので,この一年でたまっていた続きものなどを消化する月になった。
『本好きの下剋上』は一年以上かかって読んでいたので,物語に浸りきっていて登場人物達ともう会えないのかと思うと寂しくて仕方がないが,あの長いのを何度も読むほど人生は長くないし他のものも読みたいので読み直すのは難しい。原作は本当に長いので,現在放映中のアニメは「あらすじ紹介の10乗」くらいに思える。よくもあそこまで何もかも削って物語が残っていると感心だ。
5月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:1843
ナイス数:12
妹さえいればいい。13 (ガガガ文庫)の感想
最終巻は次巻だが、本編は見事に綺麗に終わったという印象。丁度良い長さで最後まで群像劇として面白く飽きさせず、オタク用語の多用や内輪受けのような意味不明な箇所もなく、業界の仕組みを垣間見られて興味深く、大変よくできたスペックの高いラノベだったと思う。
読了日:05月14日 著者:平坂読
妹さえいればいい。14 (ガガガ文庫)の感想
前巻で終わりでも良かった気もするが,冗長に感じることもなく後日談を含めて綺麗に終わった。後味の良いラノベだったので平坂読さんの今後の作品にも期待したい。
読了日:05月19日 著者:平坂読
10日間で、あなたの体はヤセたがる。 肉、筋、骨! 全身が美しく整うキワ攻め深層マッサージの感想
痩せることには興味ないが,LilyさんのVoicyを毎日聞いていて信頼できる人だと思ったこともあり,リンパマッサージについて知りたかったので読んでみた。
痩せるはともかく,身体の調子を整えるのに良さそうに思える。自分にとって必要そうなマッサージは取り入れていきたいと思う。QRコードから動画が見られるようになっているのは良いと思う。
読了日:05月21日 著者:Lily
やがて君になる 佐伯沙弥香について(3) (電撃文庫)の感想
2巻の終わりの出会いのその後。論理的で冷静な沙弥香の語り口が読んでいて心地よい。
沙弥香が彼女を好きになる要素がよくわからなかったし,彼女のことは好きになれなかったが,恋愛なんてそんなものだから仕方がない。侑の出番が意外と多いのは不思議ではないし,燈子と沙弥香の距離感もよくわかる気がする。何はともあれ幸せになった沙弥香が見られたのはとても良かった。
コミックの本編と共に美しく完結し,そういう意味でもとても好感が持てる。
読了日:05月27日 著者:入間 人間
星の案内人 1巻 (芳文社コミックス)の感想
おじいさんとトキオ君という男の子がいる「小宇宙」という名の小さなプラネタリウムに,様々な人が訪れる。道標だった人をなくした女性美容師,彗星の如く現れた新人作家,廃校になってしまう近くの小学校を見に来た昔の住人。
即興で各々の客にふさわしいテーマを思い付いて星を語るおじいさんは生粋の天文屋だと思う。天文や星をテーマにしたコミックやアニメなどいくつか見てきたが,硬派な天文屋だった私には,今まで読んだ物はみな「わかるけど共感できない」ものばかりだった。納得できる世界が描かれた星の作品に初めて出会ったと思った。
読了日:05月27日 著者:上村五十鈴
星の案内人 2巻 (芳文社コミックス)の感想
転校生の楢島君やトキオくんの叔母さんなど,登場人物が少しずつ増えていく。みんながプラネタリウムとおじいさんの人柄に惹かれてやってくるので,無理ない感じで受け入れられる。
浮世離れしたトキオくんのことが少しずつわかってきた。星の物語と人の物語がうまく重なっている。この巻も良かった。
読了日:05月27日 著者:上村五十鈴
星の案内人 3巻 (芳文社コミックス)の感想
トキオという謎だった少年のことがまた少しわかってきた。トキオの心の変化が物語と重なるところが見事。天文の解説も濃い。ビッグバンに木星,月,昴。読み甲斐のある巻だった。
読了日:05月28日 著者:上村五十鈴
星の案内人 4巻 (芳文社コミックス)の感想
太陽にふたご座,フォーマルハウト。別離についてがテーマだった気がする。終わりと始まりが存在するのは宇宙の理だ。
プラネタリウム「小宇宙」で過ごして成長したトキオには次のステージがある。子供なのだから次のステージまでが短いのは当然だ。みなに幸あれと思いながら読み終わる良い最終話だったと思う。
巻末の参考資料を見て,この作品のクオリティと私が好きだと思った方向性にとても納得した。
読了日:05月30日 著者:上村五十鈴
かくしごと(1) (月刊少年マガジンコミックス)の感想
アニメを先に見てしまっての読書。
表紙絵が,アニメエンディングの「君は天然色」に似合う,わたせせいぞう風なところや,パンドラの箱を開ける冒頭などほぼそのままで,読みながら常にアニメ声優の声が頭の中で再生される始末だった。物語の間にはアニメにはないコラムもあり絶望先生から引き継がれる久米田康治ワールドって感じで面白かった。
読了日:05月31日 著者:久米田康治
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