トロステーションでクロが絶賛するもので,何となく読んでみることにした。ラノベは正にライトに読めるし。
全10巻,途中少々退屈ぎみ。まどろっこしくなって何行かまとめてサラッと読み飛ばしたりしてしまった。2回目は読まない気がするので,私的には『ハルヒ』や『狼と香辛料』,あるいは『半分の月がのぼる空』なんかの方が評価は上,なのかなと思う。
でも,まぁ総じて面白かったし,最後まで楽しく読めた。登場人物は,ちょっと現実離れした子が多かった気がするが,みんなとても生き生きしていたし,ひたすら日常を描いた作品なのに10巻で想像の余地を残しながら綺麗に潔く終わっているのも好感度高し。ダラダラ続きすぎる物語は好きじゃない。
高校生の頃なんて遙けき過去の気持ちは既に朧気ながらも覚えていないし,自分の高校時代にはあまり肯定的な思い出がない。だから益々現実離れした気持ちで読むことになったが,各々の人格に,各々の世代に,各々の立場に想いや真実があって,そのどれもが間違っているわけでもなく,正しいわけでもなく,だから人はすれ違い,それを突破しようともがく。そんな様子がよく描かれていたと思う。
自分の年齢を考えると当然なわけだが,主人公たちよりもまわりの大人の気持ちになって読んでしまう自分が何となく何だか何で,あれ?
若者よ,お前の若さを喜ぶがよい。
青年時代を楽しく過ごせ。
心にかなう道を,目に映るところに従って行け。
(コヘレトの言葉 11-9)
などという旧約聖書の言葉を,ついつい頭の中に思い浮かべながら読んだのだった。
そのうちアニメも見てみましょ。