種子島・屋久島・奄美・トカラ皆既日食だった日
お帰りなさい,静かな日常
深夜から今朝にかけての雷雨は凄まじかった。稲光で眠れないほど。あまりに大きな雷鳴に「ぎゃあ!」と声を出して驚いて起きてしまった。朝起きると警報が出ている。普通,警報とか出ているところで日蝕なんぞ見えないでしょう。安心,安心。
ゆっくり朝食を食べ,その後,ニコニコのネット中継など見ながらテレビ番組に突っ込みまくり。
雲は厚く,晴れそうにもない。
民放のレベルの低さは目を覆うばかりで,この調子で政治なども嘘八百報道されているのかと思うと頭が痛い。テレビの「特殊」好きは,はっきり言って聞き苦しい。別に特殊な機械でも特殊なカメラでもありませんってば。それに,太陽が20%欠けたくらいで人の目が感知できるほど暗くなったりしませんってば。何でも日蝕と結びつけてこじつけていて凄かった。
熊本市の食の最大は10時57分。食分は0.921。
そろそろだなぁと外へ出てみると,まぁ,丁度雲が薄くなったあたりから細い太陽が見える。1991年のハワイでこんな太陽を見たわよね。あの時と同じような厚い雲がNDフィルタの役割を果たしてくれ,無事細い太陽はカメラにおさまった。
もういいや。今日の観望大成功。今更,食分0.2とかのよくある部分日蝕に興味はない。地元でこんな太陽を撮れた,これ以上素晴らしいことはない。
多くの人から「日蝕どうするの?」と聞かれたが,今回の日蝕は,私は最初からどこかへ行こうなどとは思わなかった。
皆既を何度も見た経験から思うことは,皆既なんて「絶対に見るんだ!」という堅い決心さえあれば,必ず見られるということ。見える場所と時刻は決まっているし,必ず綿密に下調べしたツアーもある。日蝕フリークな人を捜して連れていってもらえばなお安心。ネットが発達した今,これらのことは,その気になれば誰でも出来る。もちろん,その気にならなかったり行動力がなかったりすればできないわけだが,そんなことを言い訳にする人は,結局何もできないだけだ。
だから,どこかに行けば必ず見られる皆既より,地元でこれだけ欠けた太陽を見られる機会の方が貴重だと思った。満足だ。
何より嬉しいのは,これで日蝕日蝕ってうるさい声を聞かずに済むようになるってことね。