高校生の頃に第一部だけ読んでいたが,その頃はまだ完結していなかった。数年前から読もうと思って買ってあった物をようやく読了。
ほぼ全ての登場人物より年を取った今となっては,高校生の頃とは違った感性で読めることは確かなのだが,後半になるに従って(源氏の君が年をとるに従って)源氏の君の女癖の悪さには許せない気分になってしまった。もちろん今の時代の感性で抱いた感想など的外れで意味が無いが,父代わりとして引き取った姫君に言い寄るとか時代を超えて人間としてどうよ。この小説,当時のPTA(そんなもん無いと思うが)で問題にされなかったのか?!とか思いたくなった。ま実際にそんな何でも許しちゃいそうな光輝く美男子がいたら問題にならないのかもしれないが? 紫の上も明石の御方も苦しみながら立派で人間できすぎ。「これで最後」と思って可愛いドールを買ってもまた新しい子が発売されたら買ってしまう私は光源氏を非難できる立場でもないのだが。
作者及び当時の上流階級の人々の教養の深さ及び雅さには,改めてひれ伏すしかない感じ。どんな先進国だよ,1000年前だというのに。日本人,退化していないだろうかと心配になった。
源氏物語は海外でよく読まれている日本の小説の一つらしいので,英語で読んでみたい。現代の日本人にもわかりにくい古語や儀式なんかどう訳されているのか興味深い。
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光源氏の周囲の女性たちの気高さが際立つ巻。しかし、夕顔の娘を偶然みつけ、父親である内大臣に引き合わせることもせず父親代わりになろうと養女にしたくせに言い寄る源氏の君にはほとほと呆れる。現代の感覚で呆れてはいけないのかもしれないが、それはさすがに人の道をはずれているだろう。冷泉帝は源氏の君が父であることを知り梅壷の女御を中宮とし、父を遇する。低い身分や雲居の雁との恋愛に苦しむ夕霧は美しい紫の上を見てしまい、思い悩む。
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