六月の雪

緋色は雪の涙なり

Learn as if you will live forever, Live as if you will die tomorrow.
 
 
  

やがて君になる

2018年10月から全13話の予定で放映中のアニメの原作コミックで,2015年から『月刊コミック電撃大王』にて連載中。
侑が如何にもな女の子っぽい女の子ではなく,理屈っぽくて自分の気持ちや相手の気持ちを一々分析して納得して動こうとする性格なところが共感できた。百合コミックなのに中学からの友人たちもべったりな関係ではないのも良い。生徒会もよくある学校を牛耳っているような感じではなく実に普通の現実に存在する生徒会で,違和感を感じずに読み進められた。まだ連載中みたいなので,良い感じの長さで美しく終わって欲しい。

生徒会選挙が終わるまで。ゆりんゆりんを楽しむ要素は勿論あるけれど,それ以上に人の心の機微を見つめていく重い物語になっていきそうな感じ。
 試験勉強。こよみの小説。槙君の興味。7年前の生徒会長。文化祭の劇。

「好き」は束縛する言葉 ー p.173

 

運動会が終わる。侑と沙弥香は何となくぎくしゃく。侑の気持ちは封じ込められてどこへ向かうのか。人の期待に応えたままでいるのは難しい。近くでよく見ている槙くん。

飲み込んだ言葉は
育ち続けて
いつか胸を
破るかもしれない ー p.33

 

文化祭の劇のための夏合宿。姉のことを知る生徒会OB。「侑は私のこと好きにならないでね」ってとても我が儘で残酷な願いだということに気がついていない燈子。
 水族館デート。劇の脚本の変更。日向の失恋。燈子の頑なな決心は侑の言葉で良い方向へ向かえるのか。

…劇のタイトル
『君しか知らない』って
あれは
わたしが
考えました ー p.160

 

劇本番の日。文化祭後の変わってしまった燈子。変わってしまった侑。