六月の雪

緋色は雪の涙なり

Learn as if you will live forever, Live as if you will die tomorrow.
 
 
  

終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?

『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』の続編。ティアットとラキシュに続き,コロンとパニバルも成体妖精兵に成長している。「6番目の獣」という共通の敵を失ったその後。
 

11番島でアイセアがヴィレムの愛を受け取った悲しい日から5年ほど経過しているらしい。ネフレン・アイセア・ノフト・ラーントルクそしてヴィレムが,その後どうなったのかは記されていない。時代は次世代の黄金妖精たちに移り変わっている。かつて着任したばかりのヴィレムが調整に同伴したティアットが,今や黄金妖精たちの代表。そして,コロンとパニバルが,ティアットと共に門を開くことになっている。クトリの後を継いでセニオリスを名乗るラキシュは別格で温存されているが,彼女らと共に戦いの地へ派遣されている。
そこで彼女らの上司となったフェオドールを中心に物語は進んでゆく。前作ではあまり馴染む機会がなかった彼女たち。そうだった。コロンは元気な子だった。パニバルはちょっとわからない感じの子だった。ラキシュはひたすら良い子で,パン屋でバイトしてたのだっけ。セニオリスに適合した彼女はやはり赤い瞳に悩まされ始めている。そしてティアットは,純粋に純粋にクトリを追いかけていたのだっけ。
 

ただでさえ終わりの時を迎えようとしている島では陰謀がうずまき,命を投げ出そうとするティアット,その邪魔をするフェオドール。風邪をひいて寝込んだフェオドールと冷静で個性的なパニバル。リンゴとマシュマロ。アイセアの来島。フェオドールの元婚約者。小瓶と黒い世界。一人で幸せになると言うラキシュとそれを許せないフェオドール。ラキシュとフェオドールは気まずいまま…ラキシュはセニオリスの使い手としての運命を突き進む…? クライマックスのまま物語は次巻へ続く。