六月の雪

緋色は雪の涙なり

Learn as if you will live forever, Live as if you will die tomorrow.
 
 
  

平成28年熊本地震(本震)


 宇土櫓から見た熊本城天守閣@くまもと菓子博2002
 
 まさか最大震度7を記録した14日の地震が前震だったなんて思いもしませんでした。あれだけでも十分酷かったけれど,あれだけで終わってくれればまだ何とかなったのに。

  • 発生日時 2016年(平成28年)4月16日 01時25分26秒(JST
  • 持続時間 約20秒
  • 震央 熊本県熊本地方 (北緯32.782度 東経130.726度)
  • 震源の深さ 2km
  • 規模 M7.3
  • 最大震度 7(益城町西原村
  • 津波 なし
  • 地震の種類 右横ずれ断層/大陸プレート内地震

 
震度6以上の地域

 
 ご心配いただいた皆様向けの現状報告です。
 実家は外観だけは比較的まともな感じでたっていますが,天井は落ちかけ壁にはひびが入り,住むのは厳しそうです。両親は避難所にいましたが,高齢者で避難生活は無理。妹が福岡から救出に行って熊本から連れ出してくれました。避難所では食料がなく,両親は福岡へ着くまで,前日の夕食以降ですから丸1日以上何も食べられなかったことになります。地震の恐怖,家がダメになったショックに加え,食べ物すらないってかなり最悪ですね。しかも高齢者なのに。
 熊本市からの脱出には7時間半を要し本当に大変だったのですが,福岡からも飛行機が欠航になったりさんざんでした。自然さん,なかなか優しくないです。色々運が悪かったと思いますが,JALスマイルサポートの「シニアおでかけサポート」というサービスを利用し,空港内の移動や乗り継ぎなど全てサポートしてもらえたので安心に移動することはできました。こういうサービスはいざというときのために知っておくと助かりますね。
 今朝になって,ようやく秋田市への避難は完了。いつ熊本へ帰れるのか全く目処がつきませんが,揺れない北の大地の上でしばらく休息してもらいたいと思います。秋田では丁度桜が咲いていて,二度目の桜が嬉しいとのことでした。
 
 
 私は故郷には嫌な思い出が多くて熊本には複雑な感情がありましたが,さすがにかなり辛いですね。
 先月の帰省がまともな実家と熊本を見る最後の機会だったなんて信じられません。見る影もなくなった熊本城や阿蘇神社,あの美しい姿は熊本の心だったのに。
 出てくる街の名前も知っているものばかり,避難所の名前を聞いても,開いている店の情報を聞いても,だいたいみんなどこだかわかる。その近くに誰が住んでいたかも思い出せる。
 出身者が欲しい情報はちっともテレビで得られないってこともよくわかりました。まぁ被災地を動き回って多くの場所を取材するわけにもいかない事情もあるとは思います。
 
 崩れてしまった阿蘇神社の楼門。

 
 同じく阿蘇神社の拝殿。

 
 日本に住んでいる限り震災の被害とは常に隣り合わせであること,誰にでも可能性があること,頭では理解していても,まさか自分が育った家が地震で住めなくなるなんて,正直言って思っていなかったです。災害は始まったばかりで先のことを考えると気が遠くなりそうですが,なるようにしかならないし,余計なことは心配せずに淡々と頑張っていかねばなりませんね。