六月の雪

緋色は雪の涙なり

Learn as if you will live forever, Live as if you will die tomorrow.
 
 
  

ヨコハマ買い出し紀行 13・14

 ココネさんとシバちゃん、アルファさんとマッキちゃん各々の時間。スイカを食べながらアルファさんとおじさん。ロボットと人間の時間の流れ。マッキちゃんはアヤセと一緒に行かないことを決める。
 倉庫に残っていたオーナーの趣味。アルファさんの空を飛ぶ感覚。ココネさんと初めて会ったマッキちゃん。流星雨の夜。迫り来る海。アヤセと水の景色の見える場所にいる白い不思議なもの。不思議な街灯。バイクのモーターのお肉とココネさん。6年かけて元通りになった店で、おじさんとふたり。
 人の想いがいっぱい残った消えてゆく世界が本当に美しく切なく描かれていると思う。

お互い違うもん
見えてんかも
しんねえけど

 
信じな

おじさん好きだなぁ。


 何年かの時が流れ、大人になったマッキはムサシノの国でココナさんたちと一緒に働いている。カフェ・アルファは少しずつ新しくなったりしているけれど、相変わらず。子海石先生の若い頃の目と足、「見て、歩き,よろこぶ者」はアルファさんと一緒に行けるところまでの未来を目指す。
 アルファ室長はたまに北の空へ帰ってくる。人の灯りが消えると町や道の跡に現れる青い灯。アルファさんが流すラジオの音。
 シバちゃんとココネさん、いつまでも変わらず草むらで。
 それぞれの船はそれぞれの未来へ向かう。また時が流れ、マッキちゃんは5年間務めたムサシノ運送を辞めて浜松へ。浜松はたぶん大都会。更に何年か過ぎて幼い頃のマッキちゃんみたいなサエちゃんとミサゴ。
 丸子さんはいつかヨコハマに。人の気配のある場所には街灯の木に白い人型キノコ。地面がおぼえてる「人の記憶」を見ながらアルファさんは帰る。夕凪の時代を見つめ続けるロボットのひとたち。

私の見てきたこと みんなのこと
ずっと 忘れないよ
 
お祭りのようだった 世の中が
ゆっくりと おちついてきた
 
あのころのこと

切なくて美しくて優しい物語。ヨコハマ買い出し紀行、大好き。