六月の雪

緋色は雪の涙なり

Learn as if you will live forever, Live as if you will die tomorrow.
 
 
  

ローゼンメイデン 10

 遙か昔から続いてきたような気がする,そして実際ものすごく長い月日をまたいで読んできた物語は,確かにとうとう終わった。アリスゲームには結論が訪れ,世界は次のステップへと流れて発展的解散。
 しかし物語そのものも,その表現方法も非常に観念的で分かりにくかった。というより何が本当のところどうなってどうなったのか,どことなく霧に包まれて混乱したまま。もう一度『Rosen Maiden』の1巻から読み直そうと思うが,きっとそれでも理解できない気がする。だがそれでいいのかもしれない。お人形たちには魂の在処が必要だということさえわかっていれば。
 大切なことは一人ではできないから,手を伸ばす。真紅は幸せなジュンのお人形。

「少女とは現象である」
 
空に浮かぶ虹
道の果ての逃げ水
 
どこまで追っても
届かない
 
時が経てば
消えてしまう
 
(P.122)

 某か自らを投影できるキャラクターに惹かれてしまう。だから水銀燈翠星石が好きだった。